自己肯定感

親ガチャ -本当の意味-

自己肯定感

最近、親ガチャって言葉を聞きますよね。

子供は親を選べない。

ガチャガチャのように当たり外れがある。

親の経済力や社会的地位によって、子供の生活環境や教育環境が影響を受けることについて言われがちですよね。でも心理学的には少し違います。

親ガチャの意味

心理学的には、親からの愛情を子供がしっかり受けられたかどうかについてのことを言います。

その影響で、子供の人生が大きく変わってくると言えます。むしろそちらの方が重要です。

親ガチャと自己肯定感の関係

愛情をしっかりと受けた子供は自己肯定感が高く、自分に自信を持って、幸せな人生を送れます。

反対にいくら親の経済力や社会的地位が良くて、一見、苦労なく育っていても幸せを感じられなかったり、満足する人生を送れていなかったり、他人の目を気にしてばかりなど、色々な問題を持っている人も多くいます。

つまり、どんなに豊かな暮らしをして、恵まれているように見えても、親からの愛情をしっかりと受けて、自己肯定感を高く、育ててもらっていないと本人の中では常に問題を抱えていたり、生きづらさを感じて過ごしていくことになるということです。

自己肯定出来ていないと起こる問題

具体的には以下のような事です。

・大学まで行って、一流企業に入れても、自信が持てない。

・そこそこの生活は送れているのに、毎日が楽しいと思えない。

・何をするにも人の目が気になってしまい、自分らしく生きれない。

・勉強や仕事を必死に頑張っているけど、報われない。

・仕事や友人関係には恵まれているけど、いつも恋愛だけがうまくいかない。

実際に私の周りにいた方の話を書きます。

以前、派遣で働いていた一流企業の社員の方がいました。

その方は外見も綺麗で、結婚していて子供も2人いらっしゃいました。もちろん仕事も出来るし、頭もよかったのですが、いつも自信がなさそうでした。私はご本人に「いつも素敵ですね」と言っていましたが、本人的にはそう思えないらしく、自分以外の誰かが褒められたりしては落ち込んでいたのを覚えています。

これは幼い頃の親子関係が原因となって、自己肯定が出来なくなっている為に、起こることです。

これを書くと、こう言いたくなってくる人も多いでしょう。

「いや、うちは虐待もないし、むしろ大切に育ててもらった!」

「私は親とも仲が良いし、毎年実家にも帰ってます!」

「友達のようになんでも親に相談できるし、大切です!」

親子関係が原因=親に酷いことをされた・毒親育ち

こう思ってる人がとても多いです。

でもこれは少し違います。もちろん、目に見えて酷いことをされた人もいるのですが、いまいち原因が分からないという人も親子関係にあるのではないかという話です。

親の愛情は自己肯定に必要不可欠なもの

自身も虐待された訳でもない、毒親でもないのになぜか人生が上手くいかないと思いながら、過ごしていました。

初めに書いた“親の愛情をしっかりと受ける”というのは、子供側の受け取り方の事です。親が愛情をくれなかったという意味ではありません。

なので、「自分の親はちゃんと育ててくれてた」と思っていても、実は自分がそれを受け取れていなかった事に原因があるのです。

子供はとても繊細ですし、子供の頃は親からの愛情をエネルギーにして成長していくのです。

だからとても些細なことでも、子供の頃は親の愛情や反応を確認しながら、過ごしています。

親からの愛情が欲しいので、その反応を確認しながら、褒められる事をしようとしたり、ワガママを言わないようにしたりと抑圧していきます。

誰でも多かれ少なかれ、心の奥底では本当は、親にこうして欲しかった・こういう事を言われて悲しかったという事があるのです。

でも抑圧を続けると、自覚もなく自然と出来るようになるので、自分では抑圧している事に気付けなくなります。

なので大人になって振り返ってみても、抑圧してるつもりはない・自分で選んで人生を生きているように感じるのです。それなのにうまくいかないと悩むのです。

よくよく自分の子供時代にあった事を思い出していくと、そういえばあの時こうして欲しかったなという事が出てくると思います。

さらに子供は、親の真似をして色んな事を覚えて社会での生き方を習っていきます。

親のルールを信じて、自分のルールにして生きるので、それが生きづらさに繋がる事もあります。

それはそのルールが必ずしも正解ではないからです。

また自分の個性を無視して、そのルールを守らなければと無理をしていると辛いでしょう。

愛情を受け取れなかった出来事

具体的な例でいうと

・友達と喧嘩をして、その事を話したら第一声で「あなたも悪かったんじゃない?」と言われた

→まずは辛い気持ちを聞いて欲しかった

・何か出来た時にとても褒められた

→”何かが出来た”時にだけ、褒められるものだと思った

・悩み事を相談したら「そんなに深刻にならなくても大丈夫。気にしない!」と言われた

→本当はしっかり話を聞いてから、励まして欲しかった

・親が叶えたかった夢を聞かされて、それが自分の夢となった

→本当は他にやりたい事があったけど親が喜ぶならと、頑張って叶えた

・〇〇するべき、〇〇してはいけないなどを言われた

→それが正しいものなのだと思い、強く守ろうとした

どれも親は愛情のつもりで子供に言った事なのですが、子供の本当の気持ちや可能性を制限してしまっています。

自己肯定感が低い人の考え方

上に書いた経験が後の人生に大きく影響していきます。

以下のような考えになることがあります。

・トラブルが起こった時に、自分が悪いに違いないと思い込んで自分を責める

・何かが出来ている自分だけが褒められる・価値があると思っている

・深刻になってクヨクヨする自分はダメなんだと思っている

・自分の本当にやりたい事は認められないから、人から認められる物や事を選択する

・〇〇するべきだから、これが出来ていない自分はダメと自己否定する

まとめ

親が悪い、親のせいと言いたい訳ではなく、これが生きづらさの原因になっているんです。

そして親たちもその親から同じように育てられて来ているので、彼らが悪い訳でもありません。

親も人間で完璧ではないからこそ、一生懸命に愛したけど、上手く伝わっていないだけの事です。

親ガチャハズレを当たりに変える方法

親のせいにするのではなく、その原因が分かったら出来る事が見えるのではないでしょうか。

まずは、小さい頃の記憶を思い出しながら、本当はその時に親に言いたかったことなどを吐き出してみるといいでしょう。そしてその小さな自分の気持ちに大人の自分が寄り添って、同意し慰めてあげましょう。

感情の吐き出し方はコチラをご覧下さい。

 

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