人間関係心理学のススメ

なぜ?!仕事を教えてくれない・渡さない人の心理

人間関係
グルスケ
グルスケ

退職前で引継ぎが必要なのに、きちんと教えてもらえない!

上司から協力するように言われたのに、協力的でない!

気づいたら、何も言わずに自分で全てやってしまっている!

こんな先輩・同僚はあなたの会社にいませんでしょうか?私もいろんな会社で働いてきましたが、こういうことをする人はちらほら会社にいました。何度お願いしても、きちんと教えてくれなかったり、自分で完結させてしまったり、すべて抱え込んでしまう人。

今回の記事は以下のような方に参考になります。

・全然仕事を教えてもらえなくて困っている方

・なぜきちんと教えてくれないの?と相手の行動が理解できない方

はっきり言って、そういう方は会社にとって不利益となります。「本当に仕事が出来る人物」とは言い難いでしょう。上記の行動は、会社のためを考えているとは言えません。

彼らは一体何を考えているのか、さっぱりわかりませんよね。このような行動の原因となる、心理を探りたいと思います。

なぜ、彼らは引継ぎ等をしないのか?

まずは、起っている出来事とその裏側に隠されていることを見てみましょう。

“引継ぎをしない、協力しない、その人だけでやる状況”=これらは全て”その人がいないとダメな状況”になります。

つまり、彼らは会社や周りの人間から、「○○さんがいないとダメ!」「あなたに居てもらわないと困る」と言ってもらえる状況を作りたいんです。だから自分が仕事をしたい、誰にも渡したくないとなるのです。シンプルにこれです。

この行動の原因となる心理的特徴があります。

共通する特徴とは?

①人に必要とされたい

②他人の評価を気にしている

③自信がない

④プライドが高い

人に必要とされたい

なぜ、自分がいないと困る状況を作り出すのか?

先ほどのところで、”「○○さんがいないとダメ!」「あなたに居てもらわないと困る」と言ってもらえる状況”と書きましたが、これは言い換えれば、“他人から必要とされている状況”とも言えます。

彼らは”他人から必要とされる”ことを必要としているんです。

なぜなら「自分がそこにいていいんだ」と思えるから、”自分がいないと困る・必要とされる状況”をあえて作り出すのです。

つまり、“他人から必要とされている”=”自分の居場所が確保出来る””他人から認められている”感覚になるのです。

このように彼らは自分の居場所が欲しいために、それを職場に求めているのです。また他人から認めてもらえているという承認欲求もあります。

他人の評価を気にしている

なぜ、職場での居場所や承認欲求を欲しがるのか?

これは、職場以外での居場所を感じられていないためと言えます。居場所は他人からの評価とも考えらます。

つまり、他人から見て自分が頼りになる存在でいたいのです。これが達成されたと感じると承認欲求が満たされます。

ですが実は、この“居場所がないと感じる””他人の評価を気にする”というのは、全て自信の無さから来ます。

他人に認められたいから”自分はこんなものを持っている!””こんなことができる!””自分にしか分からないことだ!”とアピールするのです。それが承認欲求です。この”人から認めてほしい欲求”が強ければ、強いほどアピールも強くなります。

自慢話が多い人も同じですね。

自信がない

この自信の無さの原因とは何か?

他の記事でも書いていますが、自信の無さの原因には、自己肯定感が深く関わっています。”自己肯定感が低い=自己を肯定出来ていない”と、人は自信がなくなります。

今のままの自分ではダメだと思っていたり、ありのまま自分を認め、受け入れるのが怖いと思ってしまうのです。

人は、生まれながらに価値があり、何かが出来る、持っていることで価値が上がるわけではありません。自分でダメと思うところがあったとしても、そのままでいいのです。

ですが、物心ついたころの学校など集団生活中での他人との比較や親からの教育(刷り込み)により、これが出来ていないとダメなんだと思い込んでいくようになります。

これにより、ありのままの自分では人に嫌われてしまう、認められない、誰にも相手にしてもらえないと居場所がなくなると感じるようになります。

プライドが高い

上でも書いたように”人に嫌われてしまう・自分の居場所がなくなる”不安があるため、その不安を払拭するように”ダメな自分を見せてはいけない””隠さないといけない”と考えるようになります。

そこで”自分はダメじゃないんだ!”と思い込もうとします。そしてさらに”自分はこんなことも知っている!”という防御壁を作り上げるようになるんです。それが”自分が一番何でも知っていたい!知っていなければ!”という気持ちに繋がります。

この防御壁が高ければ高いほど、プライドも高くなります。プライドが出来る元は傷つかないように自分を守っているものなんです。

プライドが高くなる=自分を守る防御壁を高くする

以上が仕事を教えてくれない・渡さない人の深層心理だと言えます。

すべての特徴は自己肯定感の低さが原因!

特徴3でも書きましたが、すべての原因である自己肯定感が低いと理解不能な行動をしてしまい、仕事に執着していくようになります。

こういうことをする人たちって仕事を休むこともあまりしないですよね?一見、仕事を休まずに来ているって素晴らしいのですが、”仕事が好きだから毎日来たいこと”と”仕事をしなければだめなんだと休めないこと”は、まったく違います。

彼らは、居場所を失いたくないので、休むことが怖いのです。これは仕事がなくなったときに自信を失う事にもなります。

対応策は?

では、こちらとして出来る対応策はあるのか?

正直なところ、本人が自己肯定できるようにならないと、なかなか仕事を教えてくれないなどの問題は解決出来ません。

目の前の問題解決には直接つながりませんが、こちらが相手の心理を理解しつつ、刺激を減らしながら教えてもらうなどの対策はとれるかもしれません。

媚びる必要はありませんが、相手のプライドを傷つけた瞬間に猛反発をくらうので、くれぐれもお気を付けください。

・重要度の低そうなものから教えてもらう

・メイン担当はその人と認めつつ、サブとして教えてもらう

・調べるなど、自分で出来そうなところからこっそり覚えていく

・上司に困っている旨を相談する

・その人は置いておいて、あなたにしか出来ないことを身に付ける

まとめ

対応策をやってみるのも手ですが、あとは、バッサリと割り切ることです。

彼らは小さな組織や人間関係に居場所を求めて生きているのです。そう思うとなんとも可愛らしく思えませんか。

それに辛辣かもしれませんが、彼らが守ろうとしている”居場所”って案外、周りはなんとも思っていないのです。つまり、退職したり、休んでしてしまえば、代わりはいくらでもいるのです。

実は本人がそれを一番恐れているからこそ拗らせているのですが…

会社は意外にも1人が辞めてもまわっていくのです。1か月もすれば元通りです。彼らは去った後に何も残らないのに、そんなことに躍起になっているのです。どんなに長年働いてもほぼ残りません。実体験でそういう方がいましたが、残念ながら辞められた後は本当に何も爪痕は残りません。

対応しても状況が変わらないようであれば、転職を考えるのもありです。そもそもそんな不利益を生み出す社員を野放しにするような会社は、失礼ながらあまり賢いとは言えません。

こんな視点から相手への理解深めて、会社でのトラブルに向き合うのはいかがでしょうか。

相手を見下すことやムキになることなどはせずに理解を深めることで自分が柔軟に対応できるようになります。また相手に振り回されずにこちらはこちらで自己肯定をしつつ、トラブルを回避できるようになれればと思います。

以上でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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